横歩取り△4五角戦法は、横歩取りにおける後手番の奇襲戦法になります。
目次
始めに
この戦法で私が記憶に残っているものとしては、
1982年08月04日 羽生善治 vs. 森内俊之 第2回都下小学生名人戦
があります。
では、序盤から見ていきます。
横歩取り△4五角戦法の序盤
下図は、初期配置から▲2四歩△3四歩▲7六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲同歩△同飛▲3四飛と進んだ局面です。
ここから△8八角成▲同銀と進みます。
工夫の一手|△2八歩打
ここで後手は△4五角打と指すと▲2四飛△2三歩打▲2八飛で8八の地点を守られてしまうので一工夫として△2八歩打とします。
以下▲同銀△4五角打と進みます。
基本図
この角打ちが戦法名の由来ですね。
下図が基本図になります。
後手に歩を多く使わせる一手|▲2四飛
ここから先手は▲2四飛として△2三歩を打たせることで後手に歩を使わせます。
次に先手は、▲7七角打として飛車取りと香車取りにかけます。後手は、飛車を逃げている余裕はないので△8八飛成とします。
以下▲同角△2四歩▲1一角成と進んだ下図がこの戦法で最も良く出てくる局面になります。
有名な応手2選
▲1一角成に対する後手の応手を二つ紹介します。
△3三桂
△3三桂は先手の馬の利きを消す意味合いと角に紐をつけた意味合いがあります。
△8七銀打
△8七銀は銀のただ捨てに見えますが、金をずらして△7九飛打を狙っています。
最後に
横歩取り△4五角戦法はプロ間では無理筋とされていますが、アマチュアでは研究していないと短手数で負けてしまうこともあります。変化も多いので対応を覚えておいた方が良さそうです。